退職理由の伝え方

目次

円満退職のポイント

医師の転職活動で最も難しいのが、現在の職場との退職交渉です。医療機関にとって医師は代えがきかない重要な存在であり、退職を希望しても引き留められるケースが多いです。「今の患者はどうするのか」「人手が足りない」など、責任感に訴えかけられることもあります。中途半端な態度では職場に迷惑をかける可能性があるので、退職の意思が固まってから、以下のポイントを踏まえて辞意を伝えましょう。

1つ目のポイントは、退職の意向を同僚に漏らさないことです。職場の士気が下がったり、転職しづらくなったりする恐れがあるため、上司や院長と話がまとまるまでは同僚に話さないことが賢明です。

2つ目はポジティブな転職理由を伝えることです。職場への不満を伝えると、医療機関側から待遇改善を提案され、より強く引き留められることがあります。「〇〇を経験したい」といったポジティブな理由を伝えると、周囲の人が納得しやすく、温かく送り出してくれるでしょう。

避けたい退職理由の伝え方

ここでは避けた方が良い退職理由の伝え方を紹介します。まず、人間関係に対する不満はなるべく伝えない方が良いでしょう。実際に人間関係を理由に転職する人はとても多いのですが、医療機関側から「改善するから残ってほしい」と引き留められる理由になってしまいます。また、人間関係の問題はどんな職場でも発生する可能性があるため、「他の職場でも同じ」と話を聞いてもらえないケースもあります。

給与に対する不満も解決策を提示される可能性があります。実際に改善されたとしても、その分業務量が増えたり、さらに退職しづらくなったりといったデメリットが考えられます。 このように、医療機関側に対する不満を伝えても状況が悪化することが多いので、必ず前向きな退職理由を伝えるようにしましょう。

キャリアアドバイザー 三枝