スマホの長時間視聴で子供の体力低下?

2019-01-04

スマートフォンやパソコンなどによる映像視聴時間が長い小中学生は、体力合計点が低くなる傾向にあることが、全国体力テストの質問紙調査でわかりました。平日1日当たり3時間以上の小中学生に関しては、調査対象である小学5年生と中学2年生の男女全てで平均を下回る結果となりました。

目次

全国体力テストの概要

スポーツ庁は平成30年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)」の結果をウェブサイト上で公表しています。調査は全国の小学5年生と中学2年生を対象に実施され、実技調査と質問紙調査が行われました。

実技調査のテスト項目は握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20m シャトルラン、50m 走、立ち幅とび、ソフトボール投げの8つです。テスト結果は得点表をもとに点数化され、その合計点によってA~Eの総合評価が与えられます。質問紙調査では運動習慣や生活習慣に関する34の質問に回答します。

長時間視聴で体力が低い傾向

平成30年度の体力合計点を平成20年度と比較すると、小学校5年生男子は横ばい、中学校2年生男子は若干の向上傾向、女子はいずれも向上傾向を示しました。なお、中学校2年生男子、小学校5年生と中学校2年生女子は平成20年度の本調査開始以降で最高値となりました。

このように実技調査では体力の向上傾向が見られましたが、「テレビ、DVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコン等の映像の視聴時間」に関する質問紙調査の結果が注目されています。

テレビ、DVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコンなどによる映像の視聴時間別に体力合計点を比較すると、平日1日当たり3時間以上視聴の小中学生の体力合計点は、小学5年生と中学2年生の男女全てで全国平均を下回っています。また、平日1日当たり2時間以上視聴の小中学生の割合は昨年度から増加しており、スマートフォンや動画サイトの普及による生活習慣の変化が見て取れます。

キャリアアドバイザー 佐伯