スポット / 麻酔の医師転職・求人情報の一覧

麻酔は、薬物などを使って一時的に痛みをはじめとする感覚をなくす業務です。医療機関では、一般診療所の処置から総合病院における手術まで幅広い領域でおこなわれています。麻酔には、大きくわけると5種類の方法があります。全身麻酔は薬を使って患者の意識をなくし、全身の痛みを感じなくさせる方法です。腰椎麻酔は麻酔薬を腰部に注射して、下腹部から足先までの痛みの感覚をなくす方法になります。これらの麻酔は、患者の身体の広範囲を手術する時に用いられることが特徴です。一方で硬膜外麻酔は脊髄外側の硬膜外空に麻酔薬を注入する方法で、手術後の痛み止めとしても使われます。また、比較的狭い範囲の手術・処置では、伝達麻酔や局所浸潤麻酔などがおこなわれます。このように麻酔と一口に言っても、手術・処置の内容によってその使われ方はさまざまです。局所的な麻酔はどの診療科の医師も直接扱うことが多いですが、全身麻酔や腰椎麻酔は麻酔科の医師がおこなうことが多いです。麻酔科医は手術中に患者の全身状態を良好に維持・管理しながら、麻酔をおこなう専門医です。厚生労働省の「医療施設(静態・動態)調査･病院報告の概況（平成29年）」では、病院の診療科別にみた施設数について報告しています。この報告によると、全国の一般病院7,353箇所のうち、麻酔科を標榜している施設は2,727箇所でした。「日本麻酔科学会」によると、麻酔科医の人数は増加傾向にあります。2015年の「日本麻酔科学会」会員数は男性が7,828名、女性が4,676名であり、特に若手の女性医師が増えています。手術・処置に欠かせない麻酔ですが、使用する時には合併症にも注意が必要です。全身麻酔では悪心や嘔吐・術後肺炎・歯の損傷などが起こりえます。肺塞栓症やアナフィラキシー・心筋梗塞・脳梗塞・肝障害などはどの麻酔方法でも起こりえる合併症です。「日本麻酔科学会」では麻酔科の専門医制度も構築しており、麻酔の業務に従事したり研究活動をおこなったりすると専門医を取得することができるので、興味がある方は麻酔業務を専門におこなえる施設の求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。