スポット / 透析管理の医師転職・求人情報の一覧

透析管理は、人工透析治療で扱う透析液などを管理する業務です。人工透析とは腎臓が正常に機能しなくなった患者に対して、腎臓の代わりになる機械（ダイアライザー）や腹膜を使い体内の老廃物・毒素・余分な水分をろ過していく治療方法です。前者を血液透析、後者を腹膜透析と言います。透析治療をおこなう医師は、透析液の量や水質管理などをすることが主な透析管理業務になります。急性腎不全の場合には透析治療を通じて状態が完治することもありますが、慢性腎不全の場合には基本的に生涯にわたって透析治療をおこなう場合がほとんどです。「日本透析医学会」が2018年に報告した透析導入患者の動態によると、日本の慢性透析療法の導入患者数は38,147人で男性が26,397人、女性が11,750人でした。年齢層としては男性が75～79歳でもっとも多く、女性は80～84歳の患者が中心です。近年は透析管理・治療が必要となる疾患として、糖尿病性腎症や腎硬化症・原疾患不明の患者が増加傾向にあります。また以前よりも数は減ってきましたが、慢性糸球体腎炎も透析管理・治療が必要となる患者が多いです。人工透析は、主に腎臓内科や人工透析科などを標榜する医療機関でおこなわれています。厚生労働省では「医療施設(静態・動態)調査･病院報告の概況（平成29年）」のなかで、病院の診療科目別にみた施設数を報告しています。本調査・報告によると、全国の一般病院7,353箇所のうち腎臓内科を標榜する病院は1,187箇所でした。これは平成28年よりも6.4％（71箇所）多い施設数であり、人口の高齢化に伴い透析管理・治療ができる医療機関の需要も高まっています。人工透析を開始すると、ほとんどの患者は体重が増える傾向にあります。これは透析中の患者は尿量が減ることで、体内の水分接収量と尿量に差が生まれることから結果的に体重が増加しやすくなるのです。ですから、透析療法に関わる医師としては、患者の水分量や食事量もチェックしながら体重管理を指示・指導していくことも透析管理のひとつと言えるでしょう。